ケミカルピーリングとは?効果の根拠を医学的に調べてみた

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ケミカルピーリングとは日本皮膚科学会ガイドライン画像

※追記:ご報告

自分自身のニキビを治すため、情報収集のために始めたこのブログですが、遂に憎きニキビを治すことができました!

初期大人ニキビ写真右 → 治した大人ニキビ写真右

このブログでは私が調べたニキビ対策の情報を色々紹介しています。しかし実際に私が実践した方法は3つでした。その3つの方法をコチラの記事にまとめましたので、よろしければご覧ください。

私がニキビを治した3つの方法





ニキビやニキビ跡に悩む方なら、ケミカルピーリングが効果ありという情報を一度は聞いたことがあるかと思います。私自身、顔中のニキビに悩まされていたとき、ケミカルピーリングの情報を知り、美容皮膚科でピーリング&ビタミンCイオン導入を受けました。

結果、私はニキビもニキビ跡も大幅に改善され、キレイな顔を取り戻すことができた実体験があります。

その経験があるので、私はニキビはケミカルピーリングで治ると実感しています。当然ニキビに悩む他の方にも、ケミカルピーリングが良いよ!とオススメしています。

しかし、どうやらケミカルピーリングが合わないという肌質の方もいらっしゃるようです。また、実際に自分が施術を受けてニキビを治すことができたピーリングに対して、詳しく知らないということに気付きました。

そこでケミカルピーリングって医学的な根拠はどうなの?どういう仕組みでニキビを治すの?という少し専門的なコトが気になったので調べてみました。

 

ケミカルピーリングとは

まずそもそもケミカルピーリングとは?というお話です。

日本医学会加盟学術団体で、皮膚科に関する学会である「公益社団法人日本皮膚科学会」というガッツリ医学的なお堅そうな学会のHPで勉強してみました。

わかりやすく読みやすく書いてみます。

 

ケミカルピーリングガイドライン

日本皮膚科学会から、ケミカルピーリングガイドラインという文書が出されています。

1990年代に日本にもケミカルピーリングが広まり人気となりましたが、副作用による被害の声も出始めました。そこで皮膚科学会ではケミカルピーリングを行う上で、最も適切と考えられる基本的な治療方針をまとめています。2001に第1版が公表され、2006年にはEBM(医学的根拠に基づく医療)に基づくガイドラインとして第3版が公表されました。

原文(日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン(改訂第 3 版)より)

ケミカルピーリングは,主にざ瘡,色素異常,光老化に伴う疾状などの治療や皮膚の若返り rejuvenation,しみ,くすみ,質感などの皮膚の美容的改善を目
的としている.その基本は,創傷治癒機転による皮膚の再生が主なものであり,皮膚科学に立脚した施術が
なされなければならない.しかし,美容的な側面のみが注目されるためか,ケミカルピーリングが安易に行
われる傾向にある.事実,国民生活センターの全国消費生活情報ネットワーク・システム(PIO-NET)には
危害例の相談が寄せられるようになっている.平成 12年 6 月 9 日には,厚生省健康政策局医事課よりケミカ
ルピーリングは業として行われれば医業に該当すると明言されている(医事第 59 号).
以上のような観点から,日本皮膚科学会はケミカルピーリングに関する治療ガイドラインを作成し,本行
為を行う医師,当該関係者の教育および国民への周知が責務と判断した.その一環として,日本皮膚科学会
理事長の諮問機関である「これからの皮膚科を考える会」にて「ケミカルピーリングガイドライン」を作成
すべきことが合意された.そして,日本皮膚科学会理事会の承認のもと,作成委員会が組織され,2001 年に
日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン2001 が公表された1).公表後の様々な意見を集約した
ところ,幾つかの点で改訂が望ましいとの意見をみたため,日本皮膚科学会理事会の承認のもと,日本皮膚
科学会ケミカルピーリングガイドライン 2001 改訂に関する検討委員会によってガイドラインの改訂を行い
公表した2).更に,2006 年になり,日本皮膚科学会学術委員会から evidence-based medicine(EBM)に沿った
新たなガイドラインの策定が求められた.そこで,13名の委員による委員会を新たに立ち上げて(表 1),
EBM に基づく検討を踏まえた新たなガイドラインを公表する事とした.
このような経緯より,本ガイドラインは,ケミカルピーリングが皮膚科診療技術を十分に修得した皮膚科専門医ないしそれと同等の技術・知識を有する医師の
十分な管理下に行うべきであることを大前提とし,現時点で日本皮膚科学会として最も適切と考えられる基
本治療方針を提示するものである.

 

皮膚のどの深さまでピーリングできるか?

ピーリング剤の種類と濃度によって、皮膚のどの深さまでピーリングができるのか、ピーリングガイドラインでは目安が示されています。

ケミカルピーリングの分類【剥離深度】

皮膚のどの深さまでピーリングされるか(剥離深達レベル)で、ピーリングは4段階に分類されます。

ケミカルピーリング分類

ケミカルピーリング分類図

出典:日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン(改訂第 3 版)

 

ピーリング剤の種類と濃度

ガイドラインにピーリング剤として登場する薬剤は以下の7つです。

  • グリコール酸
  • サリチル酸(サリチル酸エタノール、サリチル酸マクロゴール)
  • トリクロロ酢酸
  • レチノイン酸
  • 乳酸
  • ベーカーゴードン液
  • フェノール

この7つのピーリング剤の濃度によって、どの深達レベルのピーリングができるかの目安が下の表です。

ケミカルピーリング剥離深度とピーリング剤出典:日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン(改訂第 3 版)

 

どのピーリング剤を使うのか?どれくらいの濃度で使うのか?によって、皮膚のどの深さまでピーリングできるかが変わってくるのですね。

ただしこれは、あくまで目安です。というのもピーリング剤の濃度、pH、施術時間、施術後のケア、施術部位、皮膚の状態、湿度、 温度などの多くの要素によって変わってくるからです。

 

原文(日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン(改訂第 3 版)より)

施行基準
A.剝離深度
本ガイドラインではケミカルピーリングの剝離深度を,表 2 のように剝離深達レベル 1,2,3,4 と表記する(付図).
B.使用薬剤例
一般的に使用されているものを列挙したが,患者皮膚の反応性は,同じ試薬・濃度でも自家製剤と調合製剤では反応性が著しく異なることがある.これらの点を十分理解し,患者に説明し,安全性と有効性を総合的に判断して適正に用いることが必要である.また,レチノイン酸は,医師による施術を必要としないため,外用剤に含まれると考え改訂第 3 版では削除した.
●グリコール酸
最も使用頻度の多いグリコール酸においては,顔面に塗布する場合は,pH3 以上で濃度が 10% 以下であれば,ほとんど反応性はみられないとの厚生科学研究の報告6)がある.しかし,高濃度(30% 以上),低 pH(2 以下)では,浮腫やびらん,痂皮形成などの危険性が高くなる.尚,薬剤濃度について,同じ濃度の標記でも wv%と ww%で濃度が異なることは注意を必要とする.
●サリチル酸
サリチル酸エタノールまたはサリチル酸マクロゴールとして使用される.サリチル酸のエタノールへの溶解は均一なため,サリチル酸エタノールは簡単に自家調整が可能であるが,脂腺から血中へサリチル酸が吸収されサリチル酸中毒の危険性がある.一方,サリチル酸とマクロゴールとの親和性が高いため,サリチル酸マクロゴールは角層のみに作用し,角層のみを剝離するピーリング剤として効果を発揮する7).
●トリクロロ酢酸 trichloracetic acid(TCA)
TCA は蛋白との結合が強く,塗布部位の蛋白と結合してその作用を失う.従って,ケミカルピーリングの標準的な塗布による全身的な副作用はないが,局所では強く,瘢痕形成のおそれがある.角化細胞への傷害は濃度・時間依存性で,低濃度の TCA はゆっくりと細胞傷害を来すが,高濃度の TCA は早期に細胞傷害を示す.また,経口投与では,ヒトでの発癌性の報告はないが,マウスでの肝細胞癌の増加の報告がある8).
C.剝離深度と使用薬剤例
使用薬剤の組織学的深達度は,試薬の濃度,pH,施術時間,施術後のケア,施術部位,皮膚の状態,湿度,温度など多くの因子によって決定される.従って,正確な剝離深度と使用薬剤例を示すことは困難であるが,表 3 に一応の目安を示した.剝離深度が深くなるにつれて副作用には注意することが必要である.

 

ケミカルピーリングの推奨度

ガイドラインでは、ニキビ・ニキビ跡やシミ・シワなど疾患別にケミカルピーリングをどの程度推奨するか示されています。

 

ニキビ

選択肢の1つとして推奨するピーリング剤

  • グリコール酸
  • サリチル酸マクロゴール

 

根拠不足のため現時点では推奨できないピーリング剤

  • サリチル酸エタノール

 

ニキビ跡(クレーター)

根拠不足のため現時点では推奨できないピーリング剤

  • グリコール酸
  • トリクロロ酢酸

 

ニキビに対しては、特に白ニキビに対してグリコール酸とサリチル酸マクロゴールによるピーリングが有効とされています。サリチル酸エタノールについては、有効という報告もあるものの、強い刺激感があることや医学的根拠が不足していることから、現時点では推奨しないという状態です。

クレーターになってしまっているニキビ跡については、推奨できるピーリング剤が現時点ではないようです。

 

ケミカルピーリングの推奨まとめ

ガイドラインで医学的根拠に基づいて、ケミカルピーリングが有効であるとされている疾患と、ピーリング剤の組み合わせをまとめました。

  • ニキビ:グリコール酸、サリチル酸マクロゴール
  • シミ:グリコール酸、サリチル酸マクロゴール
  • 小じわ:グリコール酸、サリチル酸マクロゴール

現時点ではこのニキビ、シミ、シワに対して、グリコール酸とサリチル酸マクロゴールだけが推奨とされているピーリング剤ということです。他のピーリング剤や疾患についても、ピーリングの効果があり、実施している美容皮膚科さんもあると思います。

それが間違いということではなく、あくまで現時点で医学的に十分な根拠があるものは、この3つということです。

 

原文(日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン(改訂第 3 版)より)

4.Evidence-based medicine(EBM)に基づいたガイドライン作成の基本方針
●エビデンスのレベルと推奨度の決定基準
以下のように,基本的には,日本皮膚科学会編 皮膚悪性腫瘍ガイドラインの決定基準を参照にした.尚,日本人の皮膚を対象としたケミカルピーリングに関するエビデンスが不足している現状を踏まえて,欧米でのエビデンスを参考にしつつ,委員会のコンセンサスに基づき推奨度を決定した経緯より,エビデンスレベルに基づく推奨度と実際の推奨度は必ずしも一致しない.
●エビデンスレベル分類
エビデンスレベル I システマティックレビューメタアナリシス
エビデンスレベル II 1 つ以上のランダム化比較試験による
エビデンスレベル III 非ランダム化比較試験による(統計処理のある左右比較試験を含む)
エビデンスレベル IV 分析疫学的研究(コホート研究や症例対照研究)による
エビデンスレベル V 記述研究(症例報告や症例集積研究による)
エビデンスレベル VI 患者データに基づかない専門委員会や専門家個人の意見
●「ケミカルピーリングガイドライン」における推奨度の分類
推奨 A.行うように強く勧められる(少なくとも 1 つ以上の有効性を示すレベル I もしくは良質のレベル II のエビデンスがあること)
推奨 B.行うよう勧められる(少なくとも 1 つ以上の有効性を示す質の劣るレベル II か良質のレベル III あるいは非常に良質のレベル IV の
エビデンスがあること)
推奨 C1.良質な根拠は少ないが,選択肢の一つとして推奨する(質の劣る III~IV,良質な複数の V,あるいは委員会が認める VI)
推奨 C2.十分な根拠がないので,現時点では推奨できない(有効のエビデンスがない,あるいは無効であるエビデンスがある)
推奨 D.行わないよう勧められる(無効あるいは有害であることを示す良質なエビデンスがある)

5.Evidence-based medicine(EBM)に基づいた疾患に対する推奨度と解説
現時点でエビデンスレベルを論じうる論文報告がある疾患のみを対象疾患とした.また,本邦にはエビデンスレベルが高い論文がなく,欧米の報告を参考文献とした推奨度には#を銘記した.
A.対象疾患の解説と推奨度の強さ(表 4)
1)ざ瘡
尋常性ざ瘡に対する本邦での左右比較の症例対照研究として,グリコール酸とマクロゴール基剤サリチル酸を用いた剝離深達レベル 1,2 のケミカルピーリングの有効性が報告され,特に,非炎症性ざ瘡(面皰)を主体とする患者に有効である.一方,欧米で広く行われているエタノール基剤サリチル酸は,本邦では 30 例を対象に 20% 濃度を用いた臨床研究において有効性が報告されているが,強い刺激感を伴い,落屑が長期に及ぶことがあり十分なインフォームドコンセントを要する.一方,ざ瘡瘢痕の治療には,高濃度グリコール酸やトリクロロ酢酸を用いた剝離深達レベル 2,3 のケミカルピーリングの報告がある.しかし,個々の瘢痕の経過が検討されていないこと,本邦での治療評価が定まっていないことなどエビデンスは不十分であり,副作用が強いことに対する十分なインフォームドコンセントを要する.

ピーリング推奨度ニキビ

2)日光(性)黒子
日光(性)黒子の小斑型では剝離深達レベル 1,2 のケミカルピーリングで色調の改善が期待できる. 大斑型では,トリクロロ酢酸を用いた剝離深達レベル 3 のピーリングにより改善できるが,炎症後色素沈着を生じることがある.

ピーリング推奨度シミ

3)肝斑
肝斑は紫外線や女性ホルモンで悪化する難治性の色素斑である.欧米においてはハイドロキノン,レチノイド,ステロイドの併用療法が,肝斑に最も効果が高いと報告されているが,近年ではハイドロキノンとピーリング剤の併用療法,もしくはピーリングによる有効性についても報告されている.但し,肝斑は化粧品による接触皮膚炎を発症する場合もあるので,ケミカルピーリング治療時,遮光に加え,この点に注意することは必須である.尚,このガイドラインでは,ケミカルピーリング単独の効果を検討した論文のみを参考文献として引用した.

ピーリング推奨度肝斑

4)雀卵斑
雀卵斑は,遺伝的素因を背景とし,紫外線暴露にて容易に再燃する疾患である.従ってケミカルピーリングで色調の改善が期待できるが,再燃する疾患であることを認識しておく必要がある3).

ピーリング推奨度雀卵斑

5)炎症後色素沈着
炎症後色素沈着は,急性あるいは慢性の皮膚における炎症過程に続いて生じる.表皮におけるメラニン貯留は,炎症によるメラニン生成の亢進状態が正常化すると,徐々に自然消退していく.しかしながら,早期に色素沈着の改善を期待したい場合には,美白剤に加え,ケミカルピーリングを施行することにより色素斑を薄くすることが期待できる.但し,ケミカルピーリングにより惹起される炎症反応により,色素斑が増強することがあるので,個々の症例において慎重に取り組む必要がある.

ピーリング推奨度炎症性色素沈着

6)小じわ
剝離深達レベル 1~3 のケミカルピーリングにより,角層を始めとした表皮および真皮浅層の皮膚の remodelingが誘導される4).結果として,皮膚のきめや小じわが改善される.真皮の弾力線維の変性をともなう深いしわに対しては効果が認められないので,治療対象を明確にするために,しわではなく小じわとした.

ピーリング推奨度小じわ

 

ケミカルピーリングの注意点

以下に該当する方は、ケミカルピーリングを受けるには注意が必要です。

  • 遮光が十分にできない人
  • 妊娠中、授乳中の人
  • 免疫不全状態や他の疾病で治療中の人
  • ケロイド体質の人
  • 施行部位にウイルス・細菌・真菌感染がみられる人
  • 施行部位に,外科的手術の既往や,放射線治療の既往のある人
  • アダパレンを含むレチノイドの外用,または内服を行っていた人

 

ケミカルピーリング施術中、施術後に、刺激感や水ぶくれなどの異常が見られることがありますので、注意が必要です。

また施術後は紫外線対策をしましょう。

原文(日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン(改訂第 3 版)より)

6.施行上の注意
A.施術上の注意・留意点
1)適応に注意を要する人
●遮光が十分にできない人
●妊娠中,授乳中の人
●免疫不全状態や他の疾患で加療中の人
治癒の遷延,また感染や過度の色素沈着を生じ得ることを考慮し,基礎疾患の有無を確認する
●ケロイド体質の人
●施行部位にウイルス・細菌・真菌感染がみられる人
●施行部位に,外科的手術の既往や,放射線治療の既往のある人
皮膚の状態を充分に観察し,また,施術時は皮膚の反応性に充分な注意が必要である
●アダパレンを含むレチノイドの外用,または内服を行っていた人
休薬期間の必要性を考慮し,また,施術時は皮膚の反応性に充分な注意が必要である9)

2)施術前の留意点
●精神的状態の把握
●全身状態の把握
●皮膚状態の把握
光老化の程度
肌質(脂性肌・乾燥肌)
ケロイドや肥厚性瘢痕の存在
感染の有無
●ケミカルピーリング前後の臨床の記録の保存
●皮膚病理所見(症例によっては必要)
●同意の取得(文書によることが望ましい)
3)施術中および施術後にみられ得る所見
●刺激感
●浮腫
●紅斑
●水疱形成
●びらん・潰瘍
●鱗屑・痂皮
●色調異常
色素沈着・脱失
施行部位と周囲の境界の明瞭化・既存黒子の顕在化
●持続する紅斑や掻痒
●一過性のざ瘡増悪や毛孔拡大
●毛細血管拡張
●稗粒腫
●その他
4)施術後のまれにみられ得る所見
●瘢痕
i) 肥厚性瘢痕
ii) 萎縮性瘢痕(まれに兎眼を生じる)
iii)ケロイド
●感染
i) 細菌
ii) ウイルス(単純疱疹の再発など)
iii)真菌
●ピーリング剤によるアレルギー性接触皮膚炎および接触蕁麻疹
●その他
B.施術後の注意・留意点
1)表皮(特に角層)への障害があるため,遮光に関する十分な説明・指導を行う.
2)用いる薬剤や剝離深達レベルに応じて,適切な遮光や化粧の指導を行う.
3)施術後の皮膚の状態を把握するため,適時,観察の必要がある.
4)剝離深度が深い場合は,創傷治癒に基づいた適切な処置が必要なときがある.

 

まとめ

ガイドラインの2001年版、2004年版では以下の疾患に対して、ケミカルピーリングが適応するとされていました。

  • ざ瘡
  • 毛孔性苔癬
  • 炎症後色素沈着
  • 日光性色素斑
  • 肝斑
  • 雀卵斑

また以下の疾患に対して適応の可能性を検討とされていました。

  • 脂漏性角化症
  • 日光角化症
  • 魚鱗癬
  • 疣贅
  • 伝染性軟属腫
  • アクロコルドン
  • 稗粒腫
  • しわ
  • 脂漏

しかし2006年版のケミカルピーリングガイドライン第3版では、ケミカルピーリングを推奨する疾患は、ニキビ・シミ・小じわの3つに絞られています。

これはケミカルピーリングに効果がないと分かったからではありません。2006年版ではEBM(医学的根拠に基づいた医療)に基づく評価を行った為、まだ根拠に乏しい疾患を「推奨」とできなかったということです。

今後の研究報告や、症例の報告が増えていくに従って、ケミカルピーリングに効果があるとガイドラインに記載される疾患も増えていくと予想されています。

 

原文(日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン(改訂第 3 版)より)

7.最後に
ケミカルピーリングの適応疾患として,2001 年及び2004 年版では下記の疾患を挙げていたが,今回改訂 3版では EBM を重視した改正を行った.それに伴い適応疾患の数は減少し,区分も変更された.また,試薬の種類に関する記述も大幅に変更された.あくまでも,現時点で日本皮膚科学会として最も適切と考えられる基本治療方針を提示するものである.従って,改訂 3版に掲載されていない疾患や試薬については,現時点ではエビデンスレベルが高い論文報告がないことより評価しなかったが,今後の研究や症例の蓄積などが一定のレベルの学術誌に発表されるのを待って,適宜,適応疾患の改正を行っていく予定である.適応疾患分類 ガイドライン 20011),20042)
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高い適応のある疾患 ざ瘡
適応のある疾患 毛孔性苔癬
炎症後色素沈着
日光性色素斑
肝斑
雀卵斑
適応の可能性を検討すべき疾患,状態
脂漏性角化症
日光角化症
魚鱗癬
疣贅
伝染性軟属腫
アクロコルドン
稗粒腫
しわ
脂漏
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